9 愛と修羅


私が蕾であったころ

 

あなたが花盛りであったころ 


頼りなかった宇宙は逆行の歴史を辿っていた 


私たちが互いの思いさえ知らなかったころ 


太陽は月の裏側を通り続けていた 


進化する魚は 


クジラと泳ぐ海を夢に選んだ 


私が捨てた腕時計 


似合う人は居なかった 


化粧を落とす女に魅力はなかった 


生命は鏡合わせに存在していた 


あなたに宿る魔性 私は恋焦がれた 


懸想する才は花開くか 愛とジレンマ 魔物の雨 


人は魔法そのもの 


私が少女であったころ


あなたが花盛りであったころ


銀河に春の嵐が吹き荒れた   



花の書庫

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