21Jan20238 光と君のレクイエム君に伝えたいことがあると言って恋のかけひきに乗り出した僕を世界は笑ってくれるだろう「羽根をなくした国に何の用?」何の用でもそして毎日君のことを祈っているよ保障もできないデータを消して海に捨てるなら 抱きとめて今夜、君の部屋に新しい命の花飾りをあげるよ言えないサヨナラは聞かないで笑...
21Jan20237 明け方早く目が覚めた 午前五時好きな人を想い 他人を攻撃するそんなものには心惹かれないのインターネットに導かれる私たちの遠い恋いつ頃からAIに取って代わるそれも人の行く末次第人の時代は終わる別に悪いコトじゃない生物としての基礎ですわかっていても切ない人の時代は終わるよく持ちこたえた方だ...
18Jan2023女の園とミステリー※自転車の二人乗りシーンがありますが、推奨目的ではありません。「雪絵《ゆきえ》、乗っていくだろ?」 先輩たちと別れたあと、二人で帰りのスクールバス停留所まで歩いていく途中、碧《あおい》が鞄から自転車のキーを出してニコッと笑った。碧に駅まで送られるのはずいぶんと久しぶりだったので、...
17Jan2023雪のお姫様 あそこの家、やばいんだよ。 学年中で噂されているその生徒は、南柚子《みなみ ゆず》と近いクラスの子だった。 女子校にとって噂とは、話のネタの一種みたいなものだ。自分たちの枠にはまらないものを異質だと分かっていて、わざと楽しむ。怖い場所に自ら入って怖いと言いながら出て行く、肝試し...
16Jan20236 レジスタンス ワンス モアあなたのいない世界じゃ何をしても意味ないからなんて言っておいて 結局どうしようもなく生きてるよ新しい恋人に なだめられそれなりに毎日を過ごしてる私の街には長い長い階段がいくつもあるの坂道の多さに戸惑って立ち止まる日もある「泣けば済むと思うな」そうやってよく怒られるけど誰だってそん...
16Jan2023世界の最後にカレーうどんを カレーうどんができるまでの五分間、あたしは壁時計の十一時五十五分を眺めていた。 世界の最後には絶対カレーうどんを食べるって決めていたんだ。 あたしのいる地球は、人間が多く生まれすぎて、そのせいで領土争いが絶えなくなって、それでアメリカとかロシアとか中国とかでっかい国が開発した『...
16Jan20235 時には身寄りのない女優のようにそれなりに幸せだった特に好きなわけじゃない毎日が宝物のように光ることはない苦しいこと半分 置き去りにしたい未来にとって代わって 君に宣告するよ愛しているとはよく言ったもんだ好きで好きで好きで仕方ない恋ほど後になって忘れるもんさ自分の人生を誇れるほど長く生きてない君が送った手紙 ま...
16Jan20234 わたしをわすれて機械じかけの時計に知能を吹き込んだのはここが全ての分岐点だからです人間を美しく創りました世界の移ろいを見続けてきました ずっと新しく壊れて痛みも感じず川の底に流れ土に還るのは自然の摂理だと思いませんか生きながら火に焼かれ首脳は犠牲を悼む悲しみに打ちひしがれ人は不安と戦う犯人は告ぐ...
16Jan20233 月下の一群まさか明日 生きてみたいと思うとは 私にも 意外だった遠い星が 最後の炎を散らして空に ほうき星が落ちたあずかり知らぬ 過去の他人は狂い裂かれるように流れていく流星群だと このとき知った地球が傾くときは明るすぎる夜にも突き刺すような光のなかで命が踊る 祝福のように時代が終わり世界...
16Jan20232 忘れてしまいたい優しさに手を引かれて鴉の舌先にふれて水たまりは鏡の籠城真夜中に歩いた夢の途中の月光はクラクション鳴らされた車の酔いつぶれ下で拝んだ手のひらを唇で温めた昨日生きていれば 良い事あるさと保障しかねるほどの愛しさをどこに捨てて忘れましょうか愛し合えば自由になるさと教えられた間違いじゃな...
16Jan20231 つつじヶ丘散歩道また君のせい出来もしない約束ばかりよく喋った 帰り道さよなら ありがとよせば良いのにまたいらない力振りかざして正しいことが好きなのねわたしだけ幸せで居てもつつじヶ丘君のこといらなくなっても指切りした あの日今でも少し わたしがいい心さえ渡せたら君の声聞けるけどふたり並んだ ...